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開放的に暮らせる中庭がある家



春、関東に遅れて桜が咲く時期に、山梨県甲府市を訪れました。KINOIE SEVENのメンバー石黒さん設計の住宅です。シンプルでスッキリとした住宅をいつも設計している石黒さんですが、今回は比較的豪華でダイナミックな建物になっているようです。 町のはずれの住宅街で、南側には田畑が広がっています。比較的ゆったりとした敷地に、中庭を設けた住まいが出来上がりました。中庭と言っても家毎に、それぞれ目的が違っています。今回はプライバシーを保ちながら、開放的に暮らしたいという希望を中庭で実現しています。居間、和室、廊下から上手に視線をコントロールしている「丁度良い広さ」の中庭です。無理無駄が無く、建て主さんには快適であろう事を感じる住まいです。玄関前のスペースも多目的に使えそうな感じですね。


一通り見学後に、内部で関係者と(施主、施工者、設計者、カメラマン・・・)。 居間を中心とした住まいで、当日作業中の方も含めて全員集合でお話し時間です。引越し日も近く、建て主さんにとっては幸せな時間です。


カメラマン撮影準備中 家の魅力を引き出すカメラマンです。どこから撮ると素晴らしいか?良く分かっています。子供やペットが家の中の居心地の良い場所を探すのが上手なのと同じように、画像だけではなく多くを感じとれる情報を映し出します。


もっと右の方に、天気次第ですが山々が見えます。前面の田畑が宅地にならない事を祈りつつ・・・。もしなっても、上の段からしっかり見えそうです。


アプローチ深い軒の出と植栽も出来上がり、ゆったりと落ち着いたアプローチ廻りです。奥の木格子は犬と一緒に入る勝手口への配慮ですね。


南外観 屋根のデッキ構成が良く分かります。デッキ奥が2階建て部分で、右が中庭になります。南に比較的窓が少なく、東南の角に水廻りが集中する間取りは、中庭形式ならではのものと感じられました。


居間 家の中心の吹抜けた居間で、この木格子の裏には書斎と階段が見え隠れしています。ここを起点に小上り、キッチン、脱衣室、浴室、トイレ、クローゼット、廊下、和室、そして居間へと中庭の周りをぐるっと一周出来て、快適で楽しい住まいになっていました。



テレビ裏(階段下)書斎スペース

家全体を見回す事が出来る居間。 この木格子壁も明りを通しながら、 さりげなく視線を遮っています。 書斎上部の階段も同じように光と風、 そして広がりと繋がりを感じますね。















中庭 左に居間、奥が和室、右に廊下、手前は水廻りと囲まれた中庭です。外部の視線を遮断し、各部屋から開放的に繋がっています。家の中の各所の気配が伝わり、天気が良ければ部屋の一部として利用でき、上を見ると青空・・・風も動きます。なかなか気持ちの良さそうな空間ですね。


(設計:BUILTLOGIC・石黒隆康/レポート:マツザワ設計:松澤静男)

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